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都市農業ビジネス考察5『稼げない理由③自分のこだわりのものを作っている』

理由3 自分のこだわりのものを作っている

今回で稼げない理由の3つ目です。

  

今回も前提として

・農家さんへの批判が目的ではありません

・強調するために少し失礼な言い方かもしれません

・すべての農家さんに当てはまるわけではありません

どうぞご了承ください。

 

3番目の理由ですが、それは

『自分のこだわりものを作っている』

です。

 

「こだわったものをつくっています」

というと

 

一見、良さそうな気がしますが

いったいどこに課題があるのでしょうか。

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例えば有機栽培で育てている生産者さんは

都市農業では意外に多く

農薬を使うにせよ、地方の大規模農家に比べ

農薬の量はかなり少ないところが多いです。

こういった点を

生産者のこだわりとして、よく聞きます。

※便宜上、無農薬、有機肥料

栽培する方法を有機栽培という表現にします。

 

また都市農業で有機栽培が多い背景として

・宅地の近くに畑があり住民への配慮

・都市部の生活を嫌い新しいライフスタイルの標榜

・都市の畑にコミュニティ機能の発見

などがあります。

 

有機栽培で作った農作物自体は

とてもよいものができそうですが

残念ながら、消費者は有機栽培の農作物に

あまり価値を見出していません。

 

あるアンケートでは

農作物に求める要素として

新鮮さ、味、安さ、などが上位に来ており

有機栽培の野菜のニーズはあまりありません。

  

実際に全体の農作物に対して

有機栽培の農作物の占める割合は

1%も満たしていない状態です。

 

飲食店でも同様な状態です。

オーガニックのみを扱うお店は別ですが

一般的な飲食店の方々は

農薬不使用、有機肥料かどうかよりは

美味しいか、新鮮か、地元産か

色合いなど珍しい品種か、などを

重要視しています。

 

そんな消費者ニーズの状態で

有機栽培にこだわっているといっても

ほかの慣行栽培の野菜と同じ値段で

売られてしまうようになってしまいます。

※加えて、有機農法なども

身体に危険という説も増えてきており

さらに有機農法の価値さえも下がっています。

 

もちろん、農薬や化学肥料などを

使わないことに

越したことはないですし、

同じ値段で同じ品質ならば

こだわっている作物を使うと思いますが

価格にはあまり反映されないという現実を

受け止める必要があると思います。

 

このようなミスマッチが起こる原因は

有機栽培の農作物に関わらず

視点や情報量の違いがあります。

  

生産者は常に自分達の農作物に対しての

向き合っているため

野菜の質そのもののみに視点がいきがちです。

 

かたや消費者は

生活の中で料理前提の中での野菜をみます。

クックパッドなどのレシピの情報では

野菜の質に対しては言及されていません。

テレビや本でも栄養学の情報ばかりで

野菜それぞれが持つ個性や味を知ることは少ないです。

  

そういった野菜の性質を知らない消費者に

説明不足のまま、こだわりの野菜を売っても

正直、価値をあまり見出すことができません。

 

これらの課題の対策として

大まかには3パターンあるかと思います。

 

①自分のこだわりのものを買う顧客を探す

②顧客のニーズにあった作り方、見せ方、売り方にする

③自分のこだわりの野菜の魅力を伝えて続け知ってもらう

 

例えの続きで

有機栽培の農作物を引き続き売っていくならば

 

①全体のマーケットの1%程度しかいないが

その顧客を狙った、販売宣伝のアプローチをとる

有機栽培といっても

顧客によって有機栽培の価値は違うため

見せ方、伝え方を変えていく。

子供の安全、安心を求めている人と

美容や健康を求めている人では

伝え方を変えていく必要がる。

③顧客の知らなかった有機栽培の価値を

伝えていきながら、顧客の意識や考えを

変えていく教育的アプローチを行う。

こだわっているという抽象的な言葉ではなく

具体的に言語化、数値化する。

 

  

具体的なアプローチ方法に関しては

当日のセミナーなどで

お伝えできればと思います。

ざっくりですが、まずは考え方として

知っていただければ幸いです^^

 

【結論】

こだわることはいいが

それを客観的に踏まえた上で

顧客の対象やニーズと

合せていくアプローチが必要

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