都市農業ビジネス考察1『農業のビジネス特性を知る』

来る3月3日の国立市

「本気で稼ぐ都市農業」と題して

ワークショップ(セミナー?)をやる予定になりました!^^

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登壇者に30aで1200万円稼いだ

西田栄喜さんをお呼びして

都市農業でも稼げることを

証明していきたいと考えています。

そして

西田さんだけでなく

恐縮ですが私も2時間話そうと思います(汗)

みなさんから

お前誰だよ!感が伝わってきますが

今までの経理職について

10年以上やってきたことや

農家の事業の会計を手伝ってきたことを踏まえて

数字の観点から話していきます。

 

そういうわけで登壇の前に

いろいろと考察をしたことを

書いてきます。

 

ながーいですので

興味あるところだけでもお読みください^^

でも

都市農業ビジネスにとって

すごいいいこと書いてます(笑)

   
当日、参加できない方も
これを読むだけでかなり考えが
変わるのではと勝手に思っております^^
 
では最初の話題は
都市農業だけにかかわらず
農業ビジネスの特性について
持論ですがお話をさせていただきます。
 
********
 
私が思うに農業ビジネスは
経営的(数字)な観点から見ると
儲けるにはかなり難易度が高いと感じています。
 
近年では
農地法などの改正により民間の企業が
農業に参入していますが
8割以上が利益を出せなかったり
撤退という現状になっています。
大企業で資本があるにも関わらず、です。
その理由として
農業生産の技術不足がよく挙げられますが
それ以前として
ビジネスの構造としての難しさがあります。
 
他の業界と比べながら、農業ビジネスの特性を
いくつか見てみましょう。
 
特性1 天候の影響が大きすぎる
 
天気、気候、天変地異による変化です。
ほとんどの農業が
外で育てる露地栽培になっていますので
常に多くの変化にさらされてしまいます。
 
天変地異でなくても
雨が何日も続く場合(逆に降らない場合も)
気温がずっと熱い場合(逆に低い場合も)
だけでも収穫量や収穫時期も
大きく変化してしまいます。
 
それに比べて製造業では
気候の変化をあまり受けず
工場や室内で作るので
電気や部品の供給がストップする大災害
でもない限り、生産に支障はあまりありません。
サービス業も人さえ揃えば実行できるので
農業に比べはるかに変動リスクが少ないです。
 
ビジネスとして考えるのならば
ビニールハウスや野菜工場といった
気候にあまり左右されない仕組みを
作るべきですが
初期投資がバカ高いため
資本力が少ない家族経営レベルでは
なかなか手がだしづらいのが現状です。
 
そして変化が大きいということは
一般の企業で作成する事業計画は
非常にたてづらく
常に変更を求められてしまいます。
その為
事業計画がそもそも変化するという前提にたち
迅速に事業計画が変更する能力を求められます。
  
特性2 生産から消費までのタイムラグが長い
 
サービス業であれば、
サービスの発生から提供、支払いまで
ほぼ同時に行われますが
 
農業の場合、生産しようとしても
早くても葉物が2か月後できるぐらいで
かなり時間がかかってしまいます。
半年~1年間ぐらいかかってしまうこともざらです。
果樹栽培を一から始める場合などは何年もかかることも。
  
農業のように生産から消費までの
タイムラグが長い業界は
大規模な製造業以外、あまりありません。
 
では、タイムラグが長いことで何が問題になるか。
 
①市場の変化、顧客のニーズの変化に対応できない。
 
ユニクロのようなファストファッションでは
顧客のニーズを知って製品化まで
わずかな時間で行い
リスク減らし、収益性を高めるのに成功しました。
農業だと、このやり方はかなり難しいものがあります。
一部、野菜の卸業者がユニクロみたいにやってますが
生産者側やるのは、ほぼ不可能です。
 
去年、売れ行きのよかった農作物を
今年また作ろうと思っても
既にニーズが変化している可能性もあり
直前に気づいても変更できません。
 
ましてや他の農家さんも同じことを考えて
同じものを作っていれば
供給量が過多になってしまい
値崩れを起こしてしまうリスクさえあります。
当然、これも途中で気づいても変更できません。
 
タイムラグが長いことで
需要と供給の調整が難しく
大量に作ると廃棄するリスクも増えます。
 
②資金繰りが難しい
 
中小企業で大変なのが資金繰り。
農業においてはさらに難易度が増します。
 
新規就農をした場合は
最初に収益が入ってくるのは
種をまいて半年後になってしまうわけで
それまでは収入がゼロです。
始めるには相当な余裕資金がないと
ジリ貧の状態になってしまいます。
 
そしてさきほど話したように
安定した収入が入ってくるわけではないので
(契約栽培や前払い制は別)
精神的な不安も大きくなります。
 
そのため、もし新規就農する場合は
少なくても運用資金は生活費半年分の資金。
もしくは兼業スタイルで進めていくことが必要です。
 
初期投資分の資金も考えると
さらに多くの資本が必要となります。
かなりの準備期間を要し
初期投資の回収も3~5年かかると言われます。
 
ただこういった農業の難しさもあり
現状、45歳以下の新規就農者には
青年就農給付金が年間150万円で、5年間でます。
それまでに安定収益を目指すことになります。
 
特性3 保存期間が短く、在庫がもてない
 
製造業では、製造時にすぐに売れなくても
在庫扱いとして保存して
タイミングに合わせて売ることは可能です。
 
ですが
農作物の場合、一部を除き
商品としての期間が1週間以下で短く
時間経過の劣化が激しいです。
 
それらを回避するために
長持ちする農作物の栽培や
加工品としての処理が
必要になりますが、制約が多く
なかなか取り組むのが難しいものとなります。
そのため農業ビジネスにおいて
生産と同時にすぐに売り切れる仕組みが求められます。
 
特性4 商品の単価が全体的に低い
 
特性1~3からでもわかるように
農業ビジネスの構造上
単価を上げることがかなり難しいです。
(希少性の高いものや果物以外)
  
結果、薄利多売になりがちで
利益が少ない分、人件費をいかに削減し
徹底した効率化が求められます。
この場合は
大規模な機械化か
労働作業
の集約化
  
のどちらかが考えられますが
これもまたいろんな制約があります。
 
また単価をあげるためには
野菜の加工
セット販売
野菜のブランディング
などの戦略的アプローチが求められますが
ほとんど農家さんができていません。
 
特性5 繁忙期と閑散期の差が大きく、安定した雇用が難しい
 
農業は季節に応じて生産をするため
忙しい時期とそうでない時期の差が激しいです。
春野菜、夏野菜、秋野菜、冬野菜と
それぞれのピークがあり
その間の期間を端境期(はざかいき)と呼んでいて
野菜の量がガクッと減ります。
特に冬の1、2月は
ビニールハウス栽培以外
かなり収穫量が減ります。
 
そういった背景から
農家が忙しい時期には人はたくさん必要ですが
そうでない時期は農家本人さえも
やることが、かなり減ります。
 
その昔、農家さんの呼び名として
百姓という名称がありました。
百姓は農業の仕事を以外も行っていたことから
その呼び名になったようです(諸説あり)。
当時の百姓は、冬の時期は別の仕事を
行いながら生計を立てていました。
いまでいう兼業農家に似ていますね。
 
つまり農業はある一定期間
労働力が必要ではない時があるため
継続的して人を雇用することが難しいという特性があります。
農家のほとんどが家族経営なのは
雇用関係を結ばず、融通が利くからですね。
 
もし安定した正社員の雇用をしたいならば
生産量が増える時期をがんばって
生産の少ない月の分の利益も穴埋めしなければいけません。
   
もし法人として雇って事業を行うならば
かなりの経営力が必要となりそうです。
 

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以上が、私が思う
農業ビジネスの特性となります。
 
しょっぱなから、話が長くなってしまいました(苦笑)
 
正直、農業をビジネスとして
難しいイメージしか湧かなかったかもしれません。
しかし、まずは
農業ビジネスの特性(難しさ)を知ることでしか
解決策を見いだせないと思ったので
あえてつつみ隠さずに書いてみました。
 
話の後半になるにつれ、いろんな解決のヒントを
だせると思いますので
どうぞ諦めず、読んでいただきたいです(笑)
 
今回の話は以上です!
次回は、さらに深堀りをして
「都市」の農業ビジネスの特性について話してみたいと思います。
 
長文を読んでいただき、誠にありがとうございます!!

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